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  • 2014.09.06 Saturday
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別館始めました。

初対面の方は初めまして、以前知り合った方はこんにちわ。
性は三原、名は王二郎、某機動天使から拝借したHNでございます(笑。
ここは魔法少女リリカルなのは関係の創作物(主にSS、偶に立体物)を載せるために作った別館となります。
SSに関しては脳内設定駄々漏れな感が否めないですが、基本的に本編改変はしない方向でチマチマと書いていこうかと。
ってか、何処までが本編改変なのかというボーダーラインが良く分かりませんが(苦笑。
そんなわけで、とりあえず以前某ユーノスレに投下したバレンタインネタをちょこっとだけ改編して置いときます。
新暦71年2月13日 

ある区画に在る資料が必要になったので無限書庫内を移動していると、数人の司書がなにやら明日について話していた。
本来業務中の私語は慎むべきなのだが、仕事自体はマルチタスクで進めているので特に問題はないだろう。
そんなことはさておき、会話の内容が少しばかり気になったので訊ねてみた。

「あぁ、明日はバレンタインなんですよ。」
「惑星の磁場に捕らえられた陽子、電子からなる放射線帯がどうしたのですか?」
「いやいやいや、ヴァン・アレン帯ではなくバレンタインっすよ。」
「それは一体何ですか?」
「第97管理外世界の風習らしくて、なんでも女性が好意を抱いている男性に“チョコラータ”を贈る日だそうで。」

それはどこぞのスタンド使いか?と思ったが、ふと闇の書として主はやての家にいた時のことを思い出した。
確か紅の鉄騎が食べていたあの茶色の物体がそのような名称だったはず。


「それでうちの司書長がどのくらい貰えるのかって話をしてたんすよ。」
「何故自身ではなくファータなのです?」

ピシッ

5秒ほど無限書庫内の時が止まった。
時が止まっているのに5秒と数えるのはおかしいが、とにかく5秒ほどだ。
ふと疑問に思った事を聞いてみたのだが、どうやら地雷だったらしい。

「あっ、申し訳ないです。」
「いや・・・いいんすけどね。」
「どうせ俺らは貰えない組だしなぁ。」
「大体誰がこんな風習をミッドに持ち込んだんだよ。」
「それなんだが、噂によるとあの高町二等空尉と八神一等陸尉らしいぞ。」
「あの二人って第97管理外世界出身だっけ。」

バレンタインについて色々と話している司書達をよそに彼女は一つの決心をした。
まぁ、決心と言うほど大それたものではないのだが。

「ふむ、ならば私も贈ってみますか。」
「アインスさん誰かにあげるんですか。」
「と言うかあげる宛があることにちょっとビックリっす。」
「私も一応女ですしね。」
「もしかして俺とk(殴。」
「バーカ、そんなわけないだろ。」
「やっぱり司書長にあげるんですよね?」
「えぇ、今の私があるのはファータのおかげですから。」

夜天の主はやてのために消滅の道を選んだ私は無限書庫の自律蒐集機能によってここの蔵書の一つになった。
本来ならばそのまま無限に連なる書の一つとして埋もれる運命であり、私自身それで良いと思っていた。
かつて闇の書と呼ばれ、多くの不幸を生み出してしまったのだから。
そんな私を光の下へ誘ってくれたのがファータことユーノ・スクライアだった。





とはいえ、私は無限書庫から出られない身。
どうやって材料を調達したらよいものか、と考えているとちょうど女性司書の1人が休憩時間に入る旨を伝えに来たので彼女に頼む事にした。
もちろん材料のメモを用意する事も忘れない。

「すみませんがチョコラータ用の材料を買って来てくれませんか?」
「それでしたら私も作ろうと思っていましたし、ついでに買ってきますよ。」
「ではよろしく頼みます。」

さて、今夜は忙しくなりそうですね。


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完成したチョコラータはそれなりの出来になった。
常日頃ファータの食事を作ることもあるので湖の騎士よりは料理の腕が上と言う自負はあったし、何よりここには無限の書物がある。
初心者向けの菓子本などちょっと検索すればいくらでも出てくるのだ。

「むっ・・・もうこんな時間ですか。」

ふと時計を見ると無限書庫業務開始時刻まであとわずかだと言う事に気が付いた。
普段は徹夜組の回収等のために早い時間帯から出ているのだが、どうやら自分は予想以上にチョコラータ作りに没頭していたようだ。
さて、包装も完了したので開始前にファータに渡してくるとしよう。




「・・・すっかり忘れていました。」

すでに司書長室はものけの空で、書庫内にもファータの姿はなかった。
昨日ファータは4日ぶりに就寝していたし別段予定は入って・・・、とここまで考えてスケジュールを思い出した。
そう、今日彼はミッドにある大学の講習会に特別講師として招かれていたのだった。
しかも、こうして思い出してみると出発前に渡せなかった事がつくづく悔やまれる。
なにせ私の記憶が確かならばファータは講習会の後も予定が詰まっていて本日中には帰ってこないからだ。
昨日の司書達の話によると手渡しでなくても良いらしいのだが、感謝の意を込めたものなのだから直に渡したかった。


・・・無限書庫から出られない事がつらいと思ったのは初めてだ。


仕方がないのでチョコラータを冷蔵庫にしまい、私は業務に向かった。

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最初に言っておくと、今日の私はかーなーり調子が悪かった。
検索魔法の効率はガタ落ちし、細かいミスも多く、何より読書魔法の暴走で気を失いかけるなど不調にもほどがある。
無理を重ねた所で司書達に迷惑をかけるだけなので午後は自室で休養する事にした。

「いつも助けられてますし、調子悪い時は遠慮せず休んでください。」
「アインスさんに頼ってばかりじゃ悪いっすからね。」
「では、ありがたく休ませていただきます。」

自室に戻ると私は実体化を解いて待機モードに移行し、システムを休止させた。
人もAIもこういう時は眠って英気を養うべきであろう。

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ここはミッドの某大学の特別講師用控え室。
何事もなく講演を終えた僕ことユーノ・スクライアは助手として同行してもらった女性司書さんと一息ついていた。

「そういえば今朝アインスを見なかったけどどうしたんだろ?」

いつも早朝から徹夜組の回収や業務確認、朝食作りなど公私にわたってサポートしてくれる彼女が不在だったため気にはなっていたのだが、時間が切羽詰っていたので今まで考える余裕がなかった。

「アインスさんでしたらチョコラータ作りでキッチンにこもっていたんだと思いますよ。」
「何でアインスがチョコを?・・・って、そもそもなんで君が知ってるの?」
「昨日彼女からチョコラータの材料を頼まれましたから。というか司書長、まさかとは思いますが今日がバレンタインということを忘れていませんか?」

冷めた目でこちらを見る彼女から視線を逸らしつつ、僕は今日がバレンタインだと言う事を思い出した。
4年前になのはとはやてが持ち込み、翌年には管理局中に広がっていたバレンタインと言うイベント。
年々もらえる量が増えていたのだが、それ以上に日々増える依頼業務のせいですっかり忘れていたよ。
・・・まだまだボケてないよ?

「そんなわけで、私からのバレンタインチョコです。もちろん義理ですからね♪」
「ははは・・・ありがとう。」

貰ったチョコを食べながら、僕は彼女の事を考えた。

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ふと周囲で物音がして意識が再起動した。
完全に覚醒していないAIで時刻を確認すると、すでに23時40分を回っている。
書庫の業務終了時間が21時なのでどう考えてもぶっちぎりでオーバーしていた。
あわてて実体具現化して書庫に向かおうとしたその時・・・。

ドン!!

「うわっとと」「きゃっ・・・」

私は何かにぶつかって倒れてしまった。
今日の私はつくづく調子が悪い。
それにしても先ほど私以外の声が聞こえたような・・・。

「おはよう、アインス。」
「ファータ?何故ここにいるのですか?」

彼は明日の遺跡発掘に向けて現地に泊まるので、この時間この場所にはいない筈だ。

「とりあえずその前にどいてくれるとありがたい、かな。」

目の前でははは、と苦笑しているファータの言葉を頭の中で整理してみる。

私(四つん這いになっている)+ファータ(私の目の前にいる)=私はファータを押し倒している格好になっている

「す、すみませんです!?」
「いや、アインスが寝てるのに勝手に入ってきた僕が悪いんだしね。それでさっきの質問だけど、実は天候の関係で遺跡発掘が先送りになったんだよ。」

慌ててファータから離れた私を見て、暖かい笑みを浮かべながらファータが先ほどの問いに答えてくれた。
なるほど、それならばファータが帰ってきた事も納得できる。

「しかしなぜ私の部屋へ?まさか夜這いですか?」
「いやいやいや、そうじゃないよ!?」

・・・そんなにあわてて否定されると少しばかり落ち込んでしまいますよ?

「アインスにプレゼントがあってね。」
「プレゼント・・・ですか?」
「うん、今日はバレンタインだし日頃の感謝をこめて、ね。」

そう言ってファータは小さな紙袋を取り出した。
了解を得て開けてみると、丸い缶にチョコクッキーが5枚ほど入っていた。

「既製品で悪いんだけどね。」
「いえ、その心遣いだけでも十分すぎるほどです。」

不意に私の視界がぼやけた。
まったく、感謝するのはむしろ私の方なのにあなたはいつもそうだ。
あなたはいつも私の心を暖かく包んでくれる。
そう、闇に眠る私に手を差し伸べてくれたあの時からずっと・・・。



チョコクッキーを頂きながら私はふと疑問に思った事を口にした。

「ところで、バレンタインとは女性が男性に贈るイベントなのでは?」
「それなんだけど、本来バレンタインは贈る人の男女を問わないんだよ。
まぁ、なのは達の故郷では女性が贈る事が主流だったから間違ってはいないんだけどね。」

僕自身なのはから聞くまでは女性が贈るイベントだと思っていたし。

「そうだったのですか。ではファータ、私からも贈る物がありますのでしばらくお待ちいただけますか?」
「分かった、楽しみに待ってるよ。」

時刻は23時50分、バレンタインが終わるまでまだしばらくは余裕がある。
私は急いでチョコを取りにキッチンへと向かった。

〜fin〜

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