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  • 2014.09.06 Saturday
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酒三杯にして酒、人を呑む

先日ちょいと呑みすぎまして、生まれて初めて二日酔いというものを経験しました。
今までも呑みすぎて寝ちゃう事はあったんですが、一旦寝れば気分はすっきり元通りだったのですよ。
さすがにもう懲りたのであんな無茶なペースでの呑みは控えようと思います(汗。

で、そんな経験からふと浮かんだのが今回の花見の場で呑みすぎた『彼女』の小話。
最後まで誰の事かは書いていないのですが、このブログの方向性を見れば誰なのかすぐ分かるかと(笑。















冷たい風が頬を撫でる感覚に彼女が眼を開けると、そこには彼女を見下ろすユーノの顔があった。
何がどうなっているのか状況整理しようにも微睡の中でうまく思考が纏まらないでいると、それを察したのだろう彼が口を開く。
彼によると花見の席で多種の酒を混ぜた所謂チャンポン酒を多量に飲まされて倒れてしまったとの事。
改めて周りを見ると夜空をバックに七分咲きであろうか、白い花を纏い光に照らされた桜の木々が二人を囲んでいた。
あれ、そういえば何で自分の前に向かって木が伸びているんだろう?
胸焼けで気分が優れない中でふと疑問に思った彼女が後頭部に感じる温かい感触の正体に気づくまでそう時間はかからなかった。

「もしかしてずっと膝枕を?」
「うん、流石にほったらかしで呑む訳にもいかないからね。 というか、あの騒ぎから逃げたかったってのもあるけどね。」

苦笑しながらそう答えるユーノの瞳には少し離れた所で繰り広げられているドンチャン騒ぎが映っていた。
普段以上にセクハラをする者とされる者、それを眺める者に逃げる者、そしてすぐ傍では泣きながら飲み続ける者がいる。
その周りには彼女と同じく倒れた者達がうなされている様が見受けられる。
そしてお酒が切れるとその度に何処からともなくメイド服の女性が注ぎに来ている。
職務に忠実なのは良いのだが本年度成人したばかりの者達を止めるべきなのではないだろうか?
そんな事をユーノが考えていると騒ぎの中心にいる人物が二人の様子に気づいたらしく、ニンニコ顔で近づいてきた。

「気がちゅいたみたいやねぇ。 ほにゃら早速さっきの続きをしよかー♪」
「いい加減落ち着きなって、はやて。 こっちで堂々とお酒を呑めるようになったからって羽目外しすぎだよ?」
「にゃにおー、これくらいじゃ全然もにょたりないでー!!」

すっかり出来上がったはやては若干千鳥足になりながら両手を高々に上げて喚く。

「第一あれくりゃいで倒れるなんてけーけん不足や!」
「あのねぇ、ただでさえお酒を呑みなれてないのにあんなの呑まされたら潰れるのも当然だよ。」

横になったまま二人の会話を聞く彼女の脳裏に倒れる前の光景が思い出される。
日本酒をお猪口で嗜んでいた所にやって来ていきなり胸を揉み出したかと思いきや、グラスに並々と注がれたお酒を呑めと勧められた。
チューハイだから呑みやすいという言葉を信じて口をつけた辺りで記憶が途切れている。

「まだはっきりと眼が覚めてないみたいだしもう少し休ませて上げた方が良いんじゃないかな。」
「むー、ユーノ君のいじわるー! かいしょーなし! ぼくねんじーん!」

頬を膨らませてクルクル回りながら宴会の中心に戻っていくはやてを見送る二人。
やっと静かになったかと思いきや、今度は泣き顔の女性が四つん這いで近づいてきた。

「ユーノ〜、私ってやっぱりダメな子なのかなぁ〜。」
「えっと、何があったのさフェイト?」
「だってありえないんだよ、トマトが食べられないなんて…ひっく。 あんなに紅いものが食べられないのはダメなんだよ? でも紅くて食べられないからダメなんだよ〜。」

チューハイの缶を片手に嫌いな食べ物について話しているらしいフェイトであるが、泣きながら言っているせいかどうにも要領を得ない。
特にまだボンヤリしている彼女はもはや理解する事を諦めてしまっているようだ。
素面のユーノですらどう返そうか困っているのだから当然といえば当然だろう。
しばらく自虐的な愚痴を零した後、突然立ち上がって大声で「夢見る少女じゃいられない〜」と口ずさみながら戻っていき、そのままカラオケ大会が始まった。

「彼女は一体何が…?」
「きっとストレスが溜まっていたんだよ。 執務官の仕事は大変だろうからね。」

そんな様子を見た二人は顔を見合わせて乾いた笑みを浮かべるしかなかった。
しばらくすると今度はサイドポニーの女性がお盆にグラスを三つ載せて二人の所にやって来た。

「あっちから逃げてきたの、なのは?」
「にゃはは、正解だよ。 あそこにいたら一緒に歌えって言われそうだから。」

肩を組んで声高らかに歌うはやてとフェイトを見ながら苦笑するなのは。
先の二人に比べてほろ酔いといった感じのなのはにあのテンションはちょっと厳しいらしい。
ユーノの隣に腰掛けると、お盆を置いて彼女にグラスを渡す。

「どうぞ、酔い覚ましにはお茶が一番って事でさっきノエルさんから貰ってきました。」
「あぁ、ありがとうございます。」
「はい、ユーノ君もどうぞ。」
「ありがとう、なのは。」

彼女は上体だけ起こしてお茶を受け取ると、軽く喫して一息つく。

「…ふぅ、大分楽になりました。」
「それは良かったです。 でもビックリしましたよ、突然倒れるんですから。」
「僕もだよ。 一口呑んだらそのままの姿勢で後ろに倒れこむなんて始めて見たよ。」

まるで棒を倒したような綺麗な転倒だったなぁ、とその時の光景を思い出す二人。
当の彼女からすればまさか自分がそんな倒れ方をしたなんて、と若干恥ずかしい気持ちに包まれる思いだった。
記憶に残っていないのがせめてもの救いだろうか。

「さてと、そろそろはやてちゃん達を止めてきた方がよさそうだね。 ユーノ君達はもう少し休んでた方がいいかな?」
「あー、そうだね。 あっちの方はなのはに任せるよ。」
「りょーかい、だよ♪」

不埒な替え歌を歌いながら倒れているシグナムの服を脱がそうとしているはやてを止めるべくなのはは戻っていった。
それと同時に膝に重さを感じたユーノが下を向くと、再び膝枕の姿勢に移行した彼女と目が合う。

「もう少しこのままでも良いですか?」
「うん、構わないよ。 ゆっくり休むといいよ。」

そう言いながらユーノが頭を優しく撫でると、彼女は気持ちよさそうに眼を細めるのであった。

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